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Mail Magazine

063:インドと座学②

結局、前回は「何を学んできたか」ではなくて「どう学んできたか」という、ただ座高についての話をしただけのメルマガになってしまいましたが、、、、今回は、そんな僕の座高を活用しながら学んできたことについて、概要をお伝えできればと思います。



前回お伝えしたように、朝から晩までみっちりと続く講義の配分として、ヨガのポーズなどの実技クラスよりも、圧倒的に座学クラスの方が比率が高い理由は、単純に学ぶべきものの量が多いからです。実は、現代のヨガスタジオで行われているような各種ポーズについてヨガが言及し始めたのは、ヨガ史の中では最近のことでして、最終的に「こういうポーズを取った方がいいよね」という書が完成したのが、今から約500~300年前とされています(300年前でも十分昔なんですけどね…)。



そしてその500年前の書は、今から約1500年前に書かれたヨガの書を補填する形で書かれいており…、その1500年前の書は今から約2,200~2,900年前の書を元に…と、確認されている書を遡るだけでも今から約3,000年ちょっと前(紀元前1,200年頃)のことまで勉強します。歴史だけで見てもとんでもない期間なのですが、その上「話が長い」と有名なインド人が書き残したものなので、言葉の情報量が多いという…到底、2年間頑張って学んだところで氷山の一角程度しか理解できておりません…。



そんな学生時代の学びにおいて大事だったことは、「“大昔から言われていることだから良し”ではなく、この現代においても実践・応用できるか」でした(哲学が発展する前なんて、神への儀式や呪術についてたくさん書かれてますからね…)。なので、ヨガという大枠をしっかりと理解しながらも、「現代でも良いとされること」と「現代とでは時代や文化的背景が異なること」を分けつつ、細かいところを取捨選択できるように、僕がいたセラピー科は、ヨガと哲学の教授だけでなく、医学、脳神経学、心理学などの各専門分野の教授からの授業も必須科目でした(そのせいか、学ぶ内容の時間軸といいますか、色んな時代を飛び越えている感じが凄かったんですよね、、、、)。



というように、ヨガの考えの土台となる哲学を学び、それを自分やクライアントに応用するために現代科学を学ぶ学科でしたので、「ポーズを取るクラス」ではなく、「なぜこのポーズが体にいいのか」「なぜこの呼吸が脳にいいのか」などを学ぶ為のクラスが多いことが、コース過程の大部分が座学で構成されている理由です。



こんな感じで、あたかも“真面目にヨガやら哲学やらを学んできました”なんて雰囲気を出してしまっておりますが、僕は「ヨガはテキトーにするべき派」です。なので「古典こそが正義」なんて微塵も思っておらず、ホットヨガやハンモックヨガなど、今風のヨガの発展の仕方もすごく良いなあと思っております。学べば学ぶほど、細かいところが気にならなくなってしまうヨガの不思議です。



今ではインドだけでなく、昔から伝えられてきたヨガを、なるべく科学的に評価する研究者の方々は世界各国にいらっしゃいまして、その方々が発表された論文を時たまご紹介しておりますので、気になる方はスタジオwebページ「Yoga Study」をどうぞご覧ください。


Sahanaメルマガ vol.195(2021年4月)より

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