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関節リウマチを治療するためのヨガ(系統的レビューとメタ分析)

関節リウマチを治療するためのヨガ(系統的レビューとメタ分析)

このメタ分析の結果では、以下の項目についてヨガが有益である可能性があることを示しました。

・関節リウマチ患者の身体機能
・疾患活動性
・握力の改善

メタ分析/メタアナリシス(meta-analysis)とは、複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること、またはそのための手法や統計解析のことである。メタ分析、メタ解析とも言う。ランダム化比較試験(RCT)のメタアナリシスは、根拠に基づく医療 (EBM) において、最も質の高い根拠とされる(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

つまり、研究結果の中でもとても信頼度の高い結果を示しています。ヨガが関節リウマチの患者さんに対して、有効的な場合が多いということで、是非とも多くの方に取り入れていただきたいと思います。

 下記、研究の要約まとめです。

Yoga for Treating Rheumatoid Arthritis: A Systematic Review and Meta-Analysis

Xiangling Ye1, Zehua Chen1, Zhen Shen2, Guocai Chen3* and Xuemeng Xu4*
1The Fifth Clinical Medical College, Guangzhou University of Chinese Medicine, Guangzhou, China
2Kunming Municipal Hospital of Traditional Chinese Medicine, The Third Affiliated Hospital of Yunnan University of Chinese Medicine, Kunming, China
3Foshan Hospital of Traditional Chinese Medicine, Guangzhou University of Chinese Medicine, Guangzhou, China
4Guangdong Second Traditional Chinese Medicine Hospital, Guangzhou, China
Front. Med., 27 November 2020 | https://doi.org/10.3389/fmed.2020.586665


【目的】
 関節リウマチは、広汎性の炎症性自己免疫疾患であり、人間の健康を著しく損ない、より効果的な非薬理学的治療アプローチを必要とします。この研究では、関節リウマチ患者に対するヨガの有効性を体系的に審査、及び評価することを目的としています。


【方法】
 Medline(PubMed経由)、Cochrane Library、EMBASE(SCOPUS経由)、およびWeb of Scienceデータベースにて、2020年7月20日までに公開された記事についてふるい分けしました。そして関節リウマチ患者を対象としたヨガのランダム化比較試験を選定しました。各研究結果の測定は、痛み、身体機能、疾患活動性、炎症性サイトカイン、および握力でした。各結果について、標準化された平均差(SMD)と95%信頼区間(CI)が計算されました。


【結果】
 30〜70歳の関節リウマチ患者840人を含む10件の試験が特定され、86%が女性でした。メタ分析では、身体機能のためのヨガ(HAQ-DI)を支持する統計的に有意な効果を明らかにしました(5つのRCT; SMD = -0.32、95%CI -0.58から-0.05、I2 = 15%、P = 0.02)、病気活動(DAS-28)(4 RCT; SMD = -0.38、95%CI -0.71〜-0.06、I2 = 41%、P = 0.02)および握力(2 RCT; SMD = 1.30、95%CI 0.47–2.13 、I2 = 63%、P = 0.002)。痛み、関節の圧痛、関節の腫れ、炎症性サイトカイン(CRP、ESR、IL-6、TNF-αなど)に対する影響は見られませんでした。


【研究要約】
 このメタ分析の結果は、関節リウマチ患者の身体機能、疾患活動性、握力を改善するためにヨガが有益である可能性があることを示しています。しかし、関節リウマチに苦しむ患者の痛み、関節の圧痛、関節の腫れの数、および炎症性サイトカインの改善にヨガが有意な効果をもたらさなかったことを示しました。

(※方法論的な制限、サンプルサイズの小ささ、品質の低さを考慮して、効果の推定結果には非常に慎重な結論を導き出しました)

将来的には高品質で大規模なランダム化比較試験が緊急に必要とされており、実際の結果は大きく異なる可能性があります。

引用文献は下記よりご覧下さい.

もし、掲載内容と論文に誤りがございましたらご連絡いただけると幸いです。

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