top of page
studio Sahana logo ヨーガ ヨガ ヨガスタジオ ヨガセラピー
Mail Magazine

137:くすぐったい

今では全然マッサージ店に行かないのですが、高校時代はスポーツに明け暮れていたので、当時はかなりの頻度で鍼灸院や接骨院にお世話になっておりました(怪我をしてしまう程、自分の体も心も雑に扱っていたダメアスリート時代の僕の話はまたの機会にでも…)。



その時から僕にとってはマッサージを受けるということがあまり得意ではなく、どうしても施術中にくすぐったく感じてしまうんですよね。マッサージを受けるのが好きな方は、施術中に“くすぐったい”と感じることはないのでしょうか…。ちなみにタイで受けたタイ古式マッサージは背中に穴が開いたかと思うくらい痛かったです…。



ここで小学生みたいなことを疑問に思うわけです。“痛い”は身を守るために必要な感覚ですが、“くすぐったい”という感覚は何のために必要なんでしょうか、、、、と。結論から申し上げますと、くすぐったい感覚については今でもよく分かっていないそうなんです。ただ、動脈付近の体の部位に起こりやすい感覚のようで、“痛い”までではない不快感を示すものではないかと考えられています。



なので“くすぐったい”も不快感なのかと思いきや、単純にそういう訳でもなく。“楽しい”や“気持ちいい”という感情が強く結びつく時があります。それが、家族や恋人、仲の良い友人などの心を開いている人たちとのスキンシップの中で、くすぐったさを感じる場面ではプラスに働く感覚なんです。



瞑想であったり、マインドフルネスであったり、日常の中でいつでもできる自己観察として“身体の内部とコミュニケーションを取る”というものがあります。その方法の一つとして皮膚に意識を向けることがあるのですが、これがまた最初は難しく感じるんですよね。特に、人は不安やストレスを感じると皮膚の感覚というものがどっか行っちゃうんですよ。無意識の領域に退けられてしまうのです。



そんな時に自分で自分の手をもんでみたり、手の甲をさすってみるんです。すると、どこかしらに行っていた意識は、瞬時に手の感覚、皮膚に移動してきます。そうすることによって「あ、自分はここ居るんだ」という自己認識が強くなります。皮膚はこのように自分という存在を守ってくれているわけなのです。



なかなか日常では、くすぐったいなんて感覚を経験する機会は少ないかと思いますが、時たま“皮膚の存在”を確認してあげることはとてもお勧めです。手先、足先が冷たい方は、まずはゆっくりと温めてあげましょう。


Sahanaメルマガ vol.291(2022年2月)より

bottom of page