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Mail Magazine

132:冬こそ散歩②

前回のメルマガでは「冬こそ散歩ですよ」なんてことを書いたのですが、翌日の横浜は気温が5℃でして、「こんなにも寒いなら暖かい家に居たいよなあ…」なんてことを早速思ってしまいました、、、。そんなことを思った数時間後には、僕は奄美大島で半袖姿だったわけなのですが。いやあ、とても良かったですよ、奄美。



僕たちは自然を求める際に「何もないところへ行きたい」という思いを抱きがちですが、実は自然の中の方が視覚的情報は圧倒的に多いんですよ。そして、この視覚的刺激の豊富さこそが僕たちの脳が求めている環境なんです。反対に、街中は不自然にその視覚的な情報が少なくなっていたり、自然とはかけ離れた組み合わせの情報だらけとも言えます。



窓の外や街路樹を見ていただきたいのですが、同じような形をした葉っぱが、ものすごい数で重なっているじゃないですか。空を見上げればそれは雲だったり、海岸に行けばそれは砂浜や貝殻、波だったりと、同じ模様が異なる大きさで繰り返されているものをフラクタル模様と呼びます。このフラクタル模様、近年は科学者や技術者からとても注目されている“余剰性”なんです。



(フラクタル模様を活用したテントが東京オリンピックでも使用されていましたね。風を遮断しづらく、且つ温度をかなり下げられるというめちゃくちゃ優秀なテントなんですよ。)



そして、なぜその余剰性(自然の中の溢れるほどの視覚情報)を見ることが良いのか。ヒトの脳が持っている「“次に何が見えるか”を予測させる習性」を、フラクタル模様が促してくれるからなのです。人類は長いこと自然の中で生活、繁栄してきたので、未だに僕たちの脳は自然界の中にあるフラクタル的な特徴を処理することに最適化されているみたいなんですよ。



ヒトの知覚能力そのものが、自然界の形に合うように調整されているわけです。なので、自然が好きとか嫌いとか、そんな意識よりももっと深いところで、僕たちは自然界のフラクタル模様の影響を受けまくっているわけです。このフラクタル模様を見ている人の脳波を測定した研究では、“注意力を保ちながらも同時にリラックスしている”という、なんとも瞑想しているかのような良い状態が確認されています。



久しぶりにちょっと真面目なメルマガになってしまいましたが、、、、「モヤモヤしていたり、なんだかやる気がない時には、暖かい恰好をして自然の中を散歩したり、もしくはボーっとしたりしましょうよ」ということを皆さんにお伝えしたいんですよ。なんだか良い気分になるかもしれませんね。


Sahanaメルマガ vol.284(2022年12月)より

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