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125:破壊も大事
なんだか最近のメルマガはヨガヨガしいことばかり書いているなあ、なんて思っていましたら、きっと今月末にはインドの新年Diwaliがあるからだと思います。
僕の中に眠っているインドの記憶が少し騒いでいるのかもしれません、、、、。
前々回のメルマガではシヴァ神の昔の呼び名について、前回のメルマガでは現代ヨガについて書いたのですが、現代ヨガも実はシヴァ神と大きく関わっておりまして、今回のメルマガはそんな話です。
実は、この世でヨガを一番初めに行ったのがシヴァだとされておりまして、ヨガの始祖なんです。
はるか昔のインダス文明(このワードでもう世界史を思い出しますよね…)の時代から、既に「ヨガの座法をとるシヴァ神の原型像」が祀られていたと考えられているのです。
ヨガの書にも、「シヴァがこんなヨガを教えてくれて~」なんてことが書いてあります(なんだか大昔のインド人も愛くるしいですよね)。
「ハタ・ヨガ」という言葉を聞いたことがある、もしくはそんなクラス名を見たことがあるぞ、という方は多くいらっしゃるんじゃないかと思います。
いわゆる近代ヨガを総じて「ハタ・ヨガ」と呼ぶのですが、このヨガの体系が作られていく過程にはシヴァ派と呼ばれる人たちの思想が大いに関わっています。
さらには、20世紀以降「New ハタ・ヨガ」へと変貌を遂げる際には『シヴァ・サンヒター』なる教典が大いに参考にされていたりと、至る所で「シヴァ」が関係してくるのです。
と、まぁこんな話を続けてしまうとコテコテのヨガの講義みたいになるので(いや、もう既になってしまってますね…ごめんなさい……)、「実はヨガとシヴァ神は結びつきがすごいんです」という雰囲気が皆様に伝わりますと幸いです。
先ほどから何回も出てくるこの「シヴァ」ですが、現在でもインドの三大神の一人とされていまして、破壊を司る神様なんです(他には、創造の神ブラフマーと、維持の神ヴィシュヌですね)。
ヨガの歴史の中で、大きな変革期には破壊神が関係していると考えたら、なんだか脳裏に“守破離”が浮かんできます。
この三大神は、「破壊、創造、維持の3つが宇宙の機能である」ということを神格化したものなのですが、これは僕たちの体の機能とも言えるわけでして、はるか昔からそのことに気が付いて、人体を観察しまくっていたインド人はやはり凄いな…という話を今回したかったんです。
したかったのですが、いつものように前置きが長くなってしまったので、また次回のメルマガにてお送りいたします。
「人体における破壊と創造とは?」ですが、「新陳代謝」ですね。ということで、次回は久しぶりに科学なことを書けたらいいなあ、なんて思っております。
Sahanaメルマガ vol.275(2022年10月)より