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115:記憶と瞑想
あれ、夏かな?と思うほどに気温が上がった横浜ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
5月ってこんなに暑かったんだっけ?と思い、過去の天気を調べたら、毎年5月の最高気温はだいたい18℃~31℃の振り幅なんですよね。
調べて分かったのは、「自分の記憶力なんて1年前のことですらよく覚えていない程度」ということでした…。
試験の為にとか、大事なことだからとか、何かを“覚えよう”とした経験は誰しもがお持ちかと思います。
皆さんはどうでしょうか、ご自身の記憶力は高いと思われますか、低いと思われますか。
時たま人の顔を一度見ただけで覚えてしまうすごい記憶力の持ち主がいらっしゃいますが、「スーパーレコグナイザー」と呼ばれ世界の1~2%の割合で存在する人たちのようです。
自ら“覚えよう”として記憶力に注目すると、短期的や長期的に記憶力を向上させる手法は色々とありますが、それとは別に、覚えようとしていなくても勝手に覚えていることって、意外と多くありませんか。
僕はテキトーに読んだ本の内容も意外と覚えていることが多いのですが、日常的な記憶はびっくりするくらい覚えていません、、、、。
実はヨガでは、約2,000年以上も前から「記憶とは過去に経験したことが心から離れていかなかった状態である」と、一つの定義を持っているんです。
この“過去に経験したこと”の中には、自分で想像したことも含まれるのですが、「その過去のことって本当に正しいの?」がヨガの中のテーマでもあります。
特に、間違って記憶していることがあったら、それを正しく改めることを「心の浄化」としています。
そうなんです、ただ過去が存在しているという訳ではなく、過去を思い出す今があるので、ヨガにおいての記憶は「過去のことを映す心の働き」なのです。
瞑想にご興味を持った方の質問として多いのは「どのように瞑想すればいいのか?」なのですが、「目を瞑って、過去のモヤモヤする体験を思い起こして、“今の自分”ならその状況をどう見るか、どう反応するか、客観的且つ多面的に“その時の自分”を見てみる」こともお勧めしています。
と、僕が去年の5月の天気や出来事を全然覚えていないことを誤魔化すかのように、ヨガっぽいことを書いてしまいましたが…、過去の自分をテーマに行う瞑想もお勧めなんですよ。
試してみようかなという方は、是非とも自己肯定感を上げるために瞑想してみてください。きっと面白い発見があるんじゃないかなと思います。
Sahanaメルマガ vol.256(2022年5月)より