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Mail Magazine

104:ひな祭りとイニシエーション

先週末から暖かくて春が来たなあ、なんて思っていると今日で2月も終わりなんですね。明日から3月です。特に年度末だからと言って、何も影響がない生活をしているのですが、義務教育時代の名残りなのか、3月・4月って少しソワソワしてしまうのは僕だけでしょうか。



今朝のクラスで、「ついこの前に節分をしたばかりなのに」なんて話をしていたら、もう今週には、ひな祭りが。季節の行事を意識すると、よりあっという間に月日が経つのを実感しております。



そんなひな祭りの起源は中国の五節句でして、厄日とされる「上巳の節句」の日に水辺で体を清めて厄祓いをしていたことが、平安時代に日本に伝わったそうです。そして日本に元々あった人形の風習と融合し、草や藁、または土や紙で作られた人形に穢れを移して、川や海に流していました。



本家中国の習わしに従うと、厄を祓うために水で体を清めるのも、この節句の過ごした方としては良いみたいですね。なんて書いていると、インド生活時代は水バケツがお風呂だった僕は毎日体を清めて厄を祓っていたと言っていいのかもしれません…。



また、当時の貴族の間では、幼児を災いから守る為に、這い這いする子供を象った人形「這子(ほうこ)」を作っていたそうで、これが立ち雛の起源になったと考えられています。そしてそんな時代の上流階級の女子たちは「ひいな遊び」に夢中だったようで、小さな御殿「屋形」をしつらえて飾ったのがひな祭りに発展したそうです。なんだか平安時代のシルバニアファミリーですね。



遊びから発展したひな祭りは、今日でも主要な行事として残っています。「儀式」なんて聞くと、なんだか生活とはかけ離れた行為に聞こえますが、子どもの厄を背負ってくれるとされる雛人形を飾るのも、儀式と言えば儀式だよなあ、と。



ヨガができる前の歴史からたくさんの儀式が行われてきたのはもちろんのこと、インド学生時代も多くの儀式に参加させられ…参加しておりましたが、当時はどこか別世界の話だと思っていました(まぁ僕自身がヒンドゥー教ではないので、実際に別世界的ではあるのですが…)。



「あれは毎回ひな祭りだったのか」、なんてテキトーなことを思うと、式典から宗教的儀式まで、なんだかより親近感が湧きやすいですね。(もちろん全ての式典や儀式には意味があるものですので)ちゃんと意味を知ると、見える世界がより良く変わることが多そうです。



なんともインド~な雰囲気になってしまいましたが、今週ひな祭りを催される方は、是非ともお楽しみください。そして、お子様の厄が祓われますことを祈っております。


Sahanaメルマガ vol.243(2022年2月)より

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