
Column
週に1回のヨガでも、十分すぎるくらい、整う。― 通う頻度に迷うあなたへ、はじめてのスタジオ習慣の考え方
記事作成日
2025年8月1日
通う頻度に、正解はあるの?
「ヨガって、週に1回でも意味がありますか?」
これは、はじめてstudio Sahanaをご検討くださる方から、今もよくいただくご質問です。
たしかに、何かを始めるときには「どれくらいやれば変わるのか」が気になりますよね。毎日やった方がいいのか、週に2〜3回は必要なのか、それとも週1回では少ないのか。そうした迷いは、とても自然なものだと思います。
先にお伝えすると、ヨガは週に1回でも、十分に意味があります。呼吸に意識を向けること。身体の感覚を取り戻すこと。外に向き続けていた注意を、自分の内側へ戻すこと。そうした時間が週に一度あるだけでも、日常の質は少しずつ変わっていきます。
ただ一方で、僕は「週1回なら十分です」とだけは言い切りたくありません。
なぜなら、本当に大切なのは回数そのものではなく、今の自分に対して、どんな整え方が必要なのかだからです。
疲れているのか。張りつめているのか。呼吸が浅いのか。眠りが浅いのか。身体を動かしたいのか、まずは鎮めたいのか。同じ「整えたい」という言葉の中にも、その中身は人によってまったく違います。
studio Sahanaでは、ただ回数を増やすことよりも、まずはその方に合った整え方を見つけることを大切にしています。忙しい方ほど、たくさんやることより、今の自分に合った1回を持つことの方が、ずっと意味を持つことがあるんですね。
週1回のヨガがもたらす、「意識の再起動」
まず結論から言えば、週に1回のヨガでも、変化の入口としては十分です。
なぜなら、現代の多くの方に必要なのは、何かを大量に足すことよりも、いったん自分の状態に気づき直すことだからです。
忙しい日々が続くと、僕たちの意識はどうしても外側へ向きやすくなります。仕事のこと。予定のこと。人間関係のこと。スマートフォンの通知や、次にやるべきこと。そうしたものに意識を向け続けていると、自分が今どう疲れているのか、どこに力が入り続けているのか、呼吸がどう浅くなっているのかさえ、分からなくなってしまうことがあります。
週に1回でも、自分の呼吸を感じる時間があること。身体の内側に注意を戻す時間があること。力を入れるだけではなく、緩めることを思い出す時間があること。それだけでも、日常の中にひとつの“基点”が生まれます。
そして、この基点がある人は、日常の過ごし方まで少しずつ変わっていきます。
たとえば、ふと肩に力が入っていることに気づけるようになったり、呼吸が止まりそうになっている瞬間を感じ取れたり、頑張りすぎる前に少し速度を落とせるようになったり。そうした小さな変化は、見た目には派手ではありませんが、実際にはとても大きな変化です。
ヨガの変化というと、柔軟性や筋力のことが思い浮かびやすいかもしれません。もちろんそれも一部ではあります。けれど実際には、呼吸の深さ、疲労の抜け方、身体の重さの感じ方、気持ちの切り替わりやすさ、眠りへの入り方など、もっと繊細で本質的なところにも変化は現れます。
ですから、「週1回では少ないですか」と聞かれたとき、僕はまず「いいえ、十分に意味があります」とお答えしています。大切なのは、その1回がただの消化にならず、自分を整える時間として機能しているかどうかなんですね。
けれど、週1だけで変わりやすいことと、変わりにくいことがあります
ここは少し率直にお伝えしたいところです。
週1回のヨガには、たしかに意味があります。けれど、週1回で変わりやすいことと、変わりにくいことはあります。
比較的変わりやすいのは、自分の状態に気づく力です。
今日は呼吸が浅いなとか、思っていた以上に身体が固まっていたなとか、いつも同じところで力んでいるなとか、そうしたことに気づけるようになるのは、わりと早い段階で起こりやすい変化です。また、気持ちの切り替えやすさや、セッション後の頭の静けさ、身体の軽さのような感覚も、比較的感じやすい変化かもしれません。
一方で、長年の身体の使い方の癖や、慢性的な疲労の積み重なり、眠りの質の崩れ、力みやすい神経の使い方などは、週1回だけで自然にほどけていくとは限りません。
たとえば、何年も無意識に肩をすくめて過ごしてきた方が、1回身体を動かしただけで、その癖がきれいに抜けることは少ないです。あるいは、疲れているのに頑張ることが習慣になっている方が、ただ運動頻度を足しただけで整うとも限りません。むしろ、人によっては「さらに頑張る」方向へ行ってしまうこともあります。
ここで大切になるのが、その方にとって何が必要なのかを見立てることです。
もっと動いた方がいい方もいますし、反対に、まずは静けさや呼吸の回復が必要な方もいます。しっかり力を使うことが必要な方もいれば、まずは力の抜き方を覚えることが先の方もいます。
だからこそ、頻度だけを一律に語ることには限界があります。週1か週2かという話の前に、今の自分がどんな状態で、何を整える必要があるのか。そこが見えているかどうかの方が、ずっと大切なんですね。
忙しい人ほど、回数より“1回の質”が大切です
ここは、studio Sahanaが今とても大切にしている視点です。
忙しい方ほど、「もっと頻度を増やさなければ」「もっとちゃんとやらなければ」と考えやすいものです。けれど実際には、忙しい方にとって必要なのは、量を増やすことよりも、1回の質を上げることだったりします。
なんとなく身体を動かして終わる60分と、自分の状態を丁寧に見ながら整え方を組み立てる90分では、同じ“1回”でも中身が大きく違います。
僕が90分のパーソナルセッションを大切にしているのも、ここに理由があります。
90分あると、ただポーズを行うだけではなく、今の身体や呼吸の状態を見る時間が持てます。どこに無意識の力みがあるのか。どこが使えていなくて、どこを使いすぎているのか。呼吸はどこで止まりやすいのか。動くことが必要なのか、それともまずは落ち着きを取り戻す方が先なのか。そうしたことを、その日の状態に合わせて見ていくことができます。
これは単に長く運動するということではありません。
大切なのは、「何をするか」の前に「今どうなっているか」を見ることです。身体が変わらない理由の多くは、努力不足ではなく、今の自分に合っていない方法を繰り返していることにあります。
たくさんやることが必要な方も、たしかにいらっしゃいます。けれど、疲れている方にさらに刺激を足しても、整うどころか散ってしまうことがあります。逆に、動きが少なすぎる方に、落ち着くだけの時間を増やしても変わりにくいことがあります。
だから僕は、まずは量よりも設計だと思っています。
どのくらい通うかの前に、自分には何が必要なのか。そこが見えてくると、週1回の価値も、90分の価値も、ぐっと変わってくるんですね。
studio Sahanaの90分パーソナルセッションで大切にしていること
studio Sahanaでは、ヨガをベースにしながら、その方に合った整え方を1対1で組み立てています。
ここで大切にしているのは、ポーズの完成度や運動量そのものではありません。まず見ているのは、その方の“今の状態”です。
呼吸は浅くなっていないか。身体のどこかに力が入り続けていないか。骨盤や背骨まわりの動きに偏りがないか。立ち方や座り方に、その方らしい頑張り方が表れていないか。疲労が溜まると、どこから崩れやすいか。感覚が鈍くなっているのか、逆に過敏になっているのか。
こうしたことを見ながら、その日のセッションを組み立てていきます。
ですから、同じ90分でも、行うことは毎回まったく同じではありません。しっかり動く日もあれば、呼吸や感覚を静かに整えることが中心になる日もあります。あるいは、頑張ることに慣れすぎている方には、「力を抜く練習」の方が大切なこともあります。
これは、一般的な意味での“たくさん運動してすっきりする時間”とは少し違います。
どちらかというと、身体を通して、自分の状態を読み直し、必要な調整をかけていく時間です。僕にとってヨガは、そのための中核技法です。身体と呼吸と意識を切り離さずに扱えるからこそ、その方に必要な整え方へつなげやすいんですね。
90分あるからこそ、今の状態を見ることができて、実際に動いて、変化を感じて、その変化を日常へ持ち帰るところまでを、ひとつの流れとして丁寧に扱うことができます。
この“設計”の部分にこそ、studio Sahanaのパーソナルセッションの価値があると、僕は考えています。
忙しい毎日の中で、たくさん頑張ることよりも、今の自分に合った1回を持ちたい方へ。
身体から静かに整え直したい方へ。
はじめての方も、どうぞ安心してお越しください。






