195:深い瞑想、神通力
8月ですね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?今週から夏休みを取られる方、里帰りやお墓参りをされる方も多いことと思います。
上述したように、「夏といえば」に続く名詞の中に、「お盆」や「お墓参り」がパッと思い浮かぶのではないでしょうか。広島生まれの僕は、夏と言えばお盆の灯篭…頭の中には「強い陽射し、お墓参り、カラフルな灯篭」のイメージがこびりついております。
(広島を始めとする一部の中国地方の浄土真宗では、お盆になるとお墓に灯篭を立てるんです。気になる方は「広島 お盆 灯篭」で検索してみてください。)
さて、このお盆の起源ですが、仏教の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」にあると言われています。この経典は、釈迦の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)が、亡くなった母親が餓鬼道で苦しんでいることを知り、釈迦に助言を求めた物語です。
釈迦は、僧侶たちに「供物を捧げることで母親を救うことができる」と教え、この供養の行為が“盂蘭盆会”の始まりというわけです。
と、簡単にあらすじをまとめてしまいましたが…、「待ってください、釈迦の弟子が、亡くなった母親が餓鬼道で苦しんでいることを知り…?」「どうやって知ったんだ…?」と思いませんか?
この弟子の目連尊者は、神通力(超自然的な能力)を持っていて、亡くなった母親の行方を探していたそうです。と、説明したところで、「待ってくださいよ、神通力…?」と思いませんか…。
今日のメルマガの主人公である目連尊者は、釈迦の弟子になる前から、精神的な修行を積んでいました。そのため、釈迦の教えを聞いて弟子となり、修行を始めたら、短期間で悟りを開いたそうです。つまり、非常に優れた修行者だったということですね。
悟りを開いた目連尊者は、仏教の教えと深い瞑想、特定の修行法を通じて、次第に神通力を得ることができるようになりました。この深い瞑想とは、ヨガの瞑想とほとんど同じ解釈ができるもので(サマーディと呼ばれます)、もしかすると皆さんも神通力を得ることが可能かもしれません。
目連尊者が得たとされる神通力には6つありまして、
「神足通(じんそくつう): 瞬間移動など、超人的な移動能力」
「天耳通(てんにつう): 遠くの音を聞く能力」
「他心通(たしんつう): 他人の心を読む能力」
「宿命通(しゅくみょうつう): 過去の出来事を知る能力」
「天眼通(てんがんつう): 遠くの物を見る能力」
「漏尽通(ろじんつう): 煩悩を完全に断つ能力」
と、まあ見るからに凄そうなわけです。
本当はお盆の起源について詳しく書きたかったところですが、僕が神通力というものに興味を持ってしまったために文字数が足りませんでした…。結果として神通力の紹介をするメルマガになってしまいましたね。なんのこっちゃ、です。
続きはまた次回のメルマガにてお届け予定です。
Sahanaメルマガ vol.368(2024年8月)より