184:音の捉え方、制感
日々の生活の中で、僕たちは様々な音に囲まれていますよね。自ら心地よい音楽をかけることはもちろん、自然の中で木々や鳥のさえずりを聞いたり、街中では賑やかな喧騒が聴こえたり。はたまた近所で道路工事の音が鳴り響いたり…。
これらの音が、僕たちの心に対してかなりの影響を及ぼしているということを、皆さんも実感があるのではないでしょうか。特に「音」と「騒音」の違いを感じる時、脳はどのように反応しているのか気になったことはないですか。
脳は、聴覚情報を受け取り、解析し、それに基づいて反応を形成します。このプロセスは複数の段階を経ており、音が「騒音」と感じられるか否かは、その音の物理的特性、個人の心理状態、そして脳内での情報処理の仕方によって左右されるんです。
感情的反応による不快な音:
このような音は脳の扁桃体を刺激し、ストレスや不安を引き起こすことがあります。例えば、「サイレンの音( 救急車や警察車両など)」「大音量の交通騒音:(高速道路の近くや飛行機の飛行ルート下など)」「怒声や争いの音」などですね。
注意の方向付けによる集中力の低下:
オフィスやカフェにて、キーボードを打つ音がやたら大きい人にイラっとしたこないですか?それです。あとは、ずっと鳴り続ける携帯電話の着信音や通知音とかですかね。ちなみに他人の電話での声量がやけに気になるのは、その会話が一方しか聞こえないから(電話している人の会話相手はその場にいないですからね)気持ち悪いと感じるみたいです。
文化的・個人的経験による音の感じ方の違い:
同じ音でも、人によって感じ方が異なりますよね。例えば、日本では鈴虫の鳴き声が風情を感じさせる一方で、他の地域では単にうるさいと感じる人もいますし。ある文化や宗教にとっては心を落ち着かせる音楽であっても、他の文化の人々には同じ感情を引き起こさない可能性があります。
つまり、上記のような騒音によって引き起こされるストレスや不快感に対処するためには、以下のような方法が有効的であると考えられます。
意識的なリラクゼーション:
深呼吸や瞑想を行い、心を落ち着かせることで、騒音に対する感受性を低下させます。
注意の再方向付け:
騒音から注意をそらし、他の活動や物事に集中することで、騒音の不快感を減らします。
音に対する認識の変化:
騒音を「ただの音」として受け入れるように心がけることで、その音に対する否定的な反応を和らげます。
などなど、上記3つを実践するために役立つのがヨガの実習なんですよね。外部的な変化で対応するためには以下の方法がお勧めです。
ポジティブな音環境の創造:
心地よい音楽や自然の音を聞くことで、騒音の影響を和らげます。「心地よい」も様々ですが、最近はホワイトノイズを出す装置も安価で手に入れることができますよね。
普通に生活してるだけでも、予定外や予想外の音に出くわすと思います。その時に騒音と思う機会が多ければ多いほど、ストレスフルな日常に…。音をどう感じるかのメカニズムと、その向き合い方を学ぶことは、より穏やかで心地よい生活へ繋がる気がしませんか。
Sahanaメルマガ vol.351(2024年4月)より