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188:座ることこそ

皆さん、生活している中で、座り方について考える時間はどれくらいありますか。ご飯を食べる時、勉強や仕事をする時、車や電車、飛行機に乗る時などなど、当たり前ですが、僕たちの日常行為において当たり前の行動が“座ること”ですよね。



瞑想において、この座ることの重要性は、古~くからのヨガの教えに深く根ざしています。例えば、ヨガの古典的なテキスト(なんと今から約2,000年ちょっとも前に記された書ですよ)である『パタンジャリのヨーガ・スートラ』には、アーサナ(ポーズ)についての記述がわずかに一節しかありません。



その内容は「Sthira Sukham Asanam(安定して快適な姿勢がアーサナである)」です。ここでのアーサナは、現代のヨガでよく見られるダイナミックなポーズとは異なり、瞑想のための座位を指すんですよ。



「アーサナ」という言葉自体が「座ること」を意味し、瞑想のための安定した姿勢を取ることがその主要な目的です。この安定した座位は、以下の理由で重要です。



まず、身体の安定性が確保されることで、瞑想中に体が安定し、注意散漫を防ぎ、長時間集中しやすくなります。例えば、蓮華座(パドマ・アーサナ)や安楽座(スカ・アーサナ)は、背骨をまっすぐに保ち、体をリラックスさせるのに適していると考えられ、実際にそうであると実践されてきたからこそ、今日まで伝わり続けているわけです。



さらに、正しい座位を取ることで、ヒトの生命エネルギーの流れがスムーズになり、肉体と精神のバランスが取れやすくなると考えられています。特に、背骨をまっすぐに保つことが重要で、これによりバランスを整えます。



「そんなバカなあ」と思ってやってみていただきたいのですが、サウナに入っている際、背骨がぐにゃっと曲がる程テキトーに座っている姿勢では、日本の高温サウナは辛いです…。上述した安楽座と呼ばれる瞑想座位で背骨をスッと整えてみると、不思議なことに暑さをそこまで感じなくなるのです。



そうです、座り方を整え、安定した姿勢をつくることで、誰でも「心頭滅却すれば火もまた涼し」となれるのです(きっと、ですよ、きっと、、、、)。



実際に、安定した姿勢でこそ呼吸のリズムが整い、そうすれば心のリズムも整います。安定した座位は、内なる静寂を感じやすくし、瞑想の深さを助けてくれるということですね。



「じゃあ、どのような座り方がいいの?」というお声が聞こえてきそうですが、文章で説明するのも難しいですし、一人ひとりですこし異なると思いますので、スタジオにてお待ちしておりますよ。ご自宅で試したい方は「スカ・アーサナ」とwebで検索してみてください。



Sahanaメルマガ vol.358(2024年5月)より

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