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190:身体の冷やし方

暑くなってくると、「冷たい飲み物、食べ物は体に悪いのか?」というご質問をいただくことが多くなります。さて、このメルマガを読んでくださる皆さまは、最近の食生活はいかがでしょうか。



個人的な見解は、「身体が冷たい物を欲しているなら、摂ればいいと思う」です。なぜだか、ここ日本では「ヨガしている人は白湯を飲んでいる」というイメージがあるかもしれませんが、きっとそれは“人によりけり”です(笑)。



インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、皆さんからすると意外かもしれませんが、夏の暑い時には、冷たい物を摂ることを推奨しています。もちろん、そこには「過度な摂取は避けること」と、「各々の体質に応じて」という条件があるのですが、一般的に想像できる「適度な量、適度な冷たさ」です。



ちょっとご想像していただきたいのですが、現代ですら多くのインド人にとっては、「冷たさ=高級品」なんです。例えば、町のレストランでは「冷房なしの席:無料」と「冷房ありの席:有料」に分かれていますし、路線バスも鉄道もそうです。



では、2,000年ほど前に確立したインドの医学書でいうところの「冷たい物」って、何だったのでしょうね。寒い冬が存在する北インドでは、冬以外でもヒマラヤの氷が手に入ったものの、それ以外の地域では、深い井戸から汲まれる冷たい水や、野菜とフルーツが重宝されていたわけです。



例えば、シンプルに水分補給は、身体の熱を落ち着かせることに有効的ですよね。冷たい水が手に入らなくても、ハーブティー(ミントやフェンネルなど)は体を冷やす効果があると考えられています。



また、フルーツ、特に瓜類(スイカ、メロンなど)、キュウリ、ココナッツウォーターなどは体を冷やすために用いられます。軽食として、生野菜のサラダも、暑い時期に適しているとされています。ただし、極端に冷たい食べ物は避け、常温や少し冷えた程度が良いとされています。



現在では、ラッシー(ヨーグルトドリンク)は特に夏に推奨される飲み物ですね。ミントやローズウォーターを加えるとさらに冷却効果が高まると考えられています。インド料理屋に行かれた際には、是非ともオーダーされてみてください。



僕たちが暮らす日本では、蛇口をひねれば冷たい飲料水がとめどなく出てきますし、コンビニでも安価で冷えた水が買えますよね。こういったものを「昔のインドでは、王族/貴族の飲み物だったのか…」と思えば、より少量で身体が冷やされて心地よく感じられるかもしれませんし、日本の夏の野菜や果物を食べることを意識されると、もっと良さそうな身体のケアに繋がりそうですね。



Sahanaメルマガ vol.361(2024年6月)より

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