Yoga For Business Person
Why Doing Yoga?
なぜビジネスとヨガなのか
『メンタルヘルス経営学』(金子書房 2012年)の著者である山崎氏と日向寺氏は、一般的に企業人の能力として組織においては最も注目される「仕事の遂行に直接関わる能力、すなわち技術・技能、知識、対人関係、コミュニケーションなどの社会的スキル」が発揮されるには、まず「心身と生活の健全性」が必要であるとしています。
「まず第一に、最も基本的な条件として、心身と生活の健全性がある。どんなに能力の高い人であっても、安定的に勤務し、能力を発揮して組織に貢献するためには、人間としての〔安心〕の基盤が欠かせない。ここが揺らぐと、どのように優れた人材も組織のためにその能力を活かすことができない。」
[山崎友丈・日向寺治彦, 2012, ページ: 52-]
心と体、2方向からのアプローチ
厚生労働省による「労働安全衛生調査」(2015年)によれば、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所は59.7%となり、2010年の43.6%よりも16.1ポイント増加しています。さらに遡って、2007年には33.6%の事業所しか取り組んでいませんでした。
また、従業員が100人を超える事業所では、90%以上の事業所が対策に取り組んでいることから、「メンタルヘルス対策が行われていることが当たり前」と言えるようになりつつあります。
企業がおこなうヘルスケアとは、負の部分への対応ばかりがその役割ではありません。一人一人の心身の健全性を高めることは、個人のもつ能力を存分に発揮することにつながり、組織全体、ましてや企業のパフォーマンス向上につながるのです。
しかし、現在注目されているのはメンタルヘルスケアであり、フィジカルヘルスケアは含まれていないのではないでしょうか。まず、身体の表面は目で見ることができますが、その筋肉や骨や血液等の内部まで目で見ることはできません。また、身体のケアは心のケアに直結しやすいですよね。ランニングや各種スポーツをしたり、マッサージを受けた後はなんだか気持ちもスッキリしませんか?
直接的な心のケアを充足させるばかりでなく、それと同等に体のケアの大切さも考えなければなりません。「心身と生活の健全性」を健やかにするためには、心と身体のケアが必要であり、ヨガ/ヨーガは同時に心と身体のケアになり得るのです。
ヨーガは「肉体」「意志力」「感性」「知性」「霊性」の向上・統合を目的とした心身相関の鍛錬方法です。これらをビジネスパーソンに必要な各能力に当てはめると、上図ピラミッドが形成されます。
「健康」のために行うヨーガは、実は第一段階に過ぎなかったのです。ビジネスにおいて高いパフォーマンスを発揮するためには、各次元での能力を開発し、より大きくて高いピラミッドを形成する必要があります。「座法」や「呼吸法/調気法」、「制感法」や「精神集中法」などのヨーガのテクニックが、ビジネスパーソンに必要な各能力のレベルアップに、うってつけなのです。


YOGA 2.0
ヨガで潜在能力開発

社会変化の速度が高まった現代において、「ヨガ/ヨーガ」は健康になる手段として多くの人に広まりました。個人の身体の健康度や、精神の安定度が求められています。ヨーガという言葉の意味は「くさび(つなぐ)」であり、心と体の架け橋となり、心身バランス(体と精神の調律)を保つ手段です。しかし、ヨーガはそれだけにとどまらず、我々を下位の意識状態(身体活動の活性化と調整・生命の維持)から中位の意識状態(情報の分析/比較・思考領域)へ、さらには上位の意識状態(創造・発想・至福)へと導いてくれる手段となり得るのです。ビジネス・研究・芸術分野では「創造性/閃き」を、スポーツ分野では「ゾーン状態」を発揮することが可能になるでしょう。
ヨーガをする目的が「健康」から「潜在能力開発」に変わる時がやってきたのです。
Yogic Training Program
ヨギックトレーニング

効率よくパーソナルクラスのヨガを受講されたい方向けに、ヨガを単なるエクササイズで終わることのないように、ご自身の心と体の状態を把握・改善・向上できるヨガプログラムを作成いたします。本トレーニングでは、「ヨーガは心の科学である」ことを基に、問診によって個人の心身状態を分かりやすく数値化し、一人ひとりにあったプログラムを構成します。人によって異なる長所や短所を「見える化」することにより、ヨーガがもつ本来のシステム(8ステップのヨーガ)の効果を発揮しやすくし、各能力の向上を目指します。“単なるストレッチ”でも、“宗教”でもない、自身を客観視する道具としてのヨーガを提案いたします。
約160問の問診を基に、個人の各項目の数値を測定し、グラフ化します。主観性をなるべく客観的なものに変換します。
(項目一覧)
・個人/社会規律(心構え)
・身体の安定性 ・活力 ・感覚の制御力
・集中力 ・精神統一力 ・無我(ゾーン/閃き)
・心のバランス
・アーユルヴェーダ的体質 etc.
身体・精神・日常生活等の問診結果と、療法士の見立てをもとに、「個人別にカスタマイズした毎日継続できるトレーニングプログラム」を提案致します。
例えば、肉体の安定度が低い判定だった場合には「ヨーガのポーズ(アーサナ)」を中心としたプログラムが組まれ、集中力が低いと判定された方には「精神集中力/瞑想法」中心のプログラムが組まれます。心の状態や体質に応じて「どのように行うか」を再編成することや、インドの伝統医学から見た食事の提案もさせていただきます。無理なく日常に取り入れられるよう「15分間プログラム」や「30分間プログラム」を普段の生活で実践していただき、1,2カ月後には数値を再測定して、個人のウィークポイントを一つずつ克服し、各種能力の向上を目指します。測定を繰り返しながら、ヨーガのシステムに則り、効率よく個人にあったメニューを組み立て、日頃の実践を繰り返していきます。

