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短期間のヨガ中心ライフスタイル介入が糖尿病および前糖尿病に与える影響:地域ベースのパイロット研究

短期間のヨガ中心ライフスタイル介入が糖尿病および前糖尿病に与える影響:地域ベースのパイロット研究
記事作成日
2021年1月21日

南インドの大学院(S-VYASA)在学中に、「Stop Diabetes Movement」という「糖尿病の予防(または改善)」を目的としたヨガのアシュラムや研究機関が連携した動きがありました。

その際の研究結果がまとめられて、論文として発表されていましたのでご紹介いたします。

皆さんご存知の通り、インドは毎食カレーを食べます。もちろんカレーのルー(正式には「ルー」という概念はないと思うのですが…)だけを食べることは滅多になく、北はチャパティ、南はライスと、炭水化物を驚くほどよく食べます。

そんな食生活&あまり運動をしない生活だと、肥満になってしまうことはもちろんのこと、糖尿病の大きなリスクを抱えている人が多い状況でした。

生活習慣病の代表ともいえる2型糖尿病。血糖値が高いまま放っておくと様々な合併症へとつながってしまう。しかし、運動や食事、ストレス管理など「何から手を付けていいか分からない」と悩む方も少なくありません。

そこでこのパイロット研究では、「短期間、コミュニティベースでヨガをやってみるだけで、血糖コントロールに良い変化があるかどうか?」という、試してみやすいスタイルが魅力です。普段の生活に無理なく取り入れられるヨガ、呼吸法や瞑想も含めて、心身にやさしい変化をもたらしてくれる可能性を秘めています。

結果は詳細にはわかりませんが、この介入で血糖改善、インスリン抵抗性の軽減、気分やストレスの改善などが期待できるとすれば本当にすごい話です。しかも道具もいらず、参加しやすく、「やってみようかな」と思える手軽さがいいですね。

もちろん、この研究はあくまで最初の一歩、パイロットです。対象者が限られていたり、長期の効果や対照群との比較がこれからの課題ですが、それでも「ヨガって、意外と糖尿病の管理にも効くかもしれない」と希望を持てる結果です。

「運動ってちょっと苦手だけど、楽しい気分にもなりたい」「薬だけに頼らず、生活を整えたい」そんな方には、このヨガという選択肢をおすすめします。自宅でもオンラインでも始めやすいので、自分のペースで続けられるのも大きなメリットです。

未来の糖尿病ケアは、薬だけじゃなく心身を整える技術も組み合わせてこそ、より豊かなものになる予感がします。

 下記、研究の要約まとめです。

Effect of short-term yoga-based lifestyle intervention on plasma glucose levels in individuals with diabetes and pre-diabetes in the community.

Venugopal V., Amit Rathi, Nagarthna Raghuram,
Effect of short-term yoga-based lifestyle intervention on plasma glucose levels in individuals with diabetes and pre-diabetes in the community,
Diabetes & Metabolic Syndrome: Clinical Research & Reviews,
Volume 11, Supplement 2, 2017, Pages S597-S599, ISSN 1871-4021,
https://doi.org/10.1016/j.dsx.2017.04.010.

【タイトル】
短期ヨガベースのライフスタイル介入が糖尿病および前糖尿病の管理に与える効果:パイロットコミュニティ研究


【背景】
2型糖尿病やその予備段階である前糖尿病は、世界的に著しい増加を見せており、生活習慣の改善による早期介入が重要視されています。運動や食事、ストレス管理などに加え、ヨガのような心身統合的アプローチによって血糖調整や生活の質の改善が期待されています。しかし、コミュニティを対象にした短期間のヨガ介入による効果を検証した研究は限られており、本研究はその可能性を探るために行われたパイロット研究です。


【糖尿病について】
糖尿病は血糖値が慢性的に高くなる代謝疾患で、2型糖尿病ではインスリン抵抗性の進行やインスリン分泌の不足が主要な病因とされます。放置すると合併症として心血管疾患、腎障害、網膜疾患などが進行するため、血糖管理が非常に重要です。


【生活習慣とⅡ型糖尿病の関係性】
生活習慣、特に運動不足や過剰なストレス、食事の乱れは、2型糖尿病発症のリスクを高める要因です。予防や管理には、定期的な身体活動、バランスの良い食事、ストレス緩和など生活スタイル全体を改善するアプローチが不可欠とされています。ヨガは身体活動としての運動効果に加えて、呼吸や瞑想によるストレス低減効果も期待でき、生活習慣改善への補完的アプローチとして注目されています。


【方法】
本研究は地域社会を対象としたパイロット形式で、糖尿病または前糖尿病と診断された参加者を対象に、短期のヨガベースライフスタイル介入を行ったものであると予測されます。プログラムの詳細は不明ですが、一般にヨガのアーサナ(ポーズ)、呼吸法、リラクゼーションなどを組み合わせた介入で、血糖変動、インスリン抵抗性、心理的指標などに対する効果が測定されたと推察されます。


【結果】
詳細な数値は不明ですが、ヨガベースの生活習慣介入が、血糖コントロールの改善やインスリン抵抗性の軽減、参加者の自己効力感やストレス軽減などにポジティブな効果を示した可能性があります。これは、パイロット研究として「介入の実現可能性」と「有用性」を確認することが主な目的であるため、初期成果として示されたと考えられます。


【考察】
短期間のヨガ介入は、身体的な運動だけでなく呼吸やリラクゼーションを通した心理的な効果も含まれるため、血糖変動に対して多方面から働きかけた可能性があります。また、コミュニティベースで実施されたことによって、実生活への取り入れやすさや継続可能性も示唆されたと考えられます。一方で、サンプル数の小ささや追跡期間の短さ、対照群の有無など、さらなる研究によって検証が必要です。


【結論】
このパイロット研究では、短期のヨガベースライフスタイル介入が糖尿病および前糖尿病の管理において有望な補完療法であることが示唆されています。特に、心理・身体両面の統合的アプローチであるヨガは、血糖管理だけでなく生活の質改善にも寄与する可能性があり、今後は大規模試験による検証が期待されます。

引用文献は下記よりご覧下さい.

もし、掲載内容と論文に誤りがございましたらご連絡いただけると幸いです。

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