Study
Covid-19/新型コロナウイルス患者の不安とうつ病を軽減するためのヨガと自然療法
2020年より世界で爆発的に広まった新型コロナウイルスですが、今まで多くの方が感染し、闘病されております。陽性と診断された方の心理的ショックや、精神的ストレスはかなりのものではないでしょうか。
今回ご紹介する研究は、新型コロナウイルス患者が持つ不安やストレスをヨガと自然療法で緩和できないものかと調査されたものです(パイロットスタディ)。
1日60分間のヨガと自然療法を、2週間行っただけでも、不安レベルやストレスレベルが減少したと報告されています。
今後も、ヨガなどの「簡単で誰もが始められるもの」が治療中や、治療後の手助けになれば良いなと思っております。
下記、研究の要約まとめです。
Yoga and Naturopathy intervention for reducing anxiety and depression of Covid-19 patients - A pilot study
R Jenefer Jerrin 1, S Theebika 2, P Panneerselvam 3, S T Venkateswaran 2, N Manavalan 1, K Maheshkumar 4
1:Department of Naturopathy, Government Yoga and Naturopathy Medical College and Hospital, Chennai, India.
2:Department of Yoga, Government Yoga and Naturopathy Medical College and Hospital, Chennai, India.
3:Department of Physiology, Government Erode Medical College, Perundurai, Erode, Tamilnadu, India.
4:Department of Physiology and Biochemistry, Government Yoga and Naturopathy Medical College and Hospital, Chennai, India.
PMID: 34095613 PMCID: PMC8168333 DOI: 10.1016/j.cegh.2021.100800
【背景】
新型コロナウイルス(Covid-19)の感染は、患者の間に顕著な心理的または精神的な大混乱を引き起こしています。現在、Covid-19患者の心理的問題を管理するための文献は不足しているため、Covid-19患者の不安とうつ病に対するヨガと自然療法の介入効果を評価することを目的としました。
【方法】
この準実験的研究は、病院に入院した130人の新型コロナウイルス陽性患者を対象に実施されました。
◆ヨガと自然療法の実習
・期間:2週間
・時間:1日60分間
◆評価方法
・病院不安抑うつ尺度(HADS)とコロナ不安尺度(CAS)を使用
・患者の全般性不安と抑うつを評価
【結果】
参加した患者:130人
・平均年齢は44歳(36~53歳)
・男性85人 女性45人
130人の患者すべてのうち、33%が境界性うつ病の症状を示し、9.2%が重度のうつ病を示し、40%が境界性不安を示し、12.3%が重度の不安を示しました。 CASでは、59人の患者(45.38%)がCovid-19関連の機能不全の不安を報告しました。すべての患者は、ヨガと自然療法の実習後にHADS不安(P <0.01)、HADSうつ病(p <0.01)およびCAS(p <0.01)スコアの有意な減少を示しました。
【結論】
この研究は、Covid-19患者の不安とうつ病レベルの有意な減少を示しました。これらの介入は、正当化された研究デザインで所見を検証した後、患者の精神的および肉体的健康を改善するための従来のケアに追加することができるであろうと考えられます。
引用文献は下記よりご覧下さい.
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