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ヨガはアスリートのメンタルヘルスを向上させるのか?

ヨガはアスリートのメンタルヘルスを向上させるのか?

スポーツ選手にとって、メンタルの安定は競技成績に大きく影響します。試合のプレッシャー、競争の激しさ、トレーニングの過酷さなど、アスリートの世界には多くの精神的な負担が伴います。そんな中、ヨガがアスリートのメンタルヘルスを向上させる可能性があるという研究が発表されました。

「ヨガはアスリートのメンタルヘルスを向上させるのか? 」
ー ストレスや睡眠、心理的柔軟性への影響を探る

この研究では、44名の大学アスリートが6週間にわたってヨガを実践。その結果、ストレスや不安が大幅に軽減され、睡眠の質が向上し、心理的な柔軟性が高まることが確認されました。

ヨガは単なるストレッチではなく、呼吸法や瞑想を通じて心を整える方法です。競技パフォーマンス向上のためにも、メンタルケアとしてヨガを取り入れてみる価値があるかもしれません。

 下記、研究の要約まとめです。

The Impact of Yoga on Athletes' Mental Well-Being: An Experimental Study

Saraswati P, Kanaujia S, Chandra Kapri B. The Impact of Yoga on Athletes' Mental Well-Being: An Experimental Study. Cureus. 2024 Aug 2;16(8):e66044. doi: 10.7759/cureus.66044. PMID: 39224730; PMCID: PMC11366782.


『ヨガがアスリートのメンタルウェルビーイングに与える影響:実験的研究』


【背景】
アスリートは競技やトレーニング、遠征、学業、さらには過度なトレーニングによって、十分な休息を取ることが難しくなることが多いです。特に睡眠時間や睡眠の質が低下しやすい傾向があります。また、スポーツ界ではストレス、不安、心理的硬直(メンタルの柔軟性の低下)といった精神的な問題が発生しやすいとされています。

この研究では、ヨガがアスリートのメンタルヘルスに与える影響について検証し、ストレスや睡眠の質、心理的柔軟性(ストレスに適応する力)にどのような変化があるのかを調査しました。


【ヨガとは?】
ヨガは、呼吸法(プラーナーヤーマ)、瞑想、身体的なポーズ(アーサナ)を組み合わせた伝統的な実践方法です。古くから心身の健康を整える方法として知られており、特にストレス軽減やリラクゼーション効果が期待されています。

今回の研究では、ヨガの中でも特に呼吸法と瞑想に焦点を当て、アスリートがどのような影響を受けるのかを調査しました。


【アスリートとメンタル】
スポーツの世界では、技術的・戦術的なスキルだけでなく、メンタルの強さも競技成績に大きく影響します。特に、ストレスや不安が高まると、パフォーマンスが低下しやすくなるとされています。

一方で、スポーツはストレスを軽減する側面もあるものの、競争の激しさから「失敗への恐れ」や「過度なプレッシャー」によって心理的な負担が増すことも少なくありません。そのため、アスリートがどのようにストレスを管理し、メンタルの柔軟性を高めるかが重要になります。


【ヨガとメンタルの関係】
ヨガは、呼吸と意識をコントロールすることで心を落ち着かせ、ストレスを軽減する効果があると考えられています。特に、マインドフルネス(今この瞬間に意識を向けること)を高めることで、アスリートが試合中に集中力を保ちやすくなる可能性があります。

また、ヨガの実践により、自分の感情や思考を客観的に観察する力が養われるため、ストレスや不安に対する耐性が向上し、心理的な柔軟性が高まることが期待されます。


【方法】
この研究では、インドのバナーラス・ヒンドゥー大学(Banaras Hindu University)のアスリート44名(18歳~45歳)を対象に、ヨガの影響を調査しました。研究デザインは、ヨガ実践の前後でデータを比較する「プレ・ポストテストのランダム化デザイン」が用いられました。

ヨガの介入期間は6週間で、対象者は指導のもとプラーナーヤーマ(呼吸法)と瞑想を行いました。具体的なヨガの内容は以下の通りです。

・カパラバティ(強い呼息法)
・ウジャイ呼吸(喉音を鳴らしながらの呼吸法)
・バストリカ(強い呼吸法)
・シートリー&シートカーリー(口からの冷却呼吸)
・アヌロームヴィロマ(交互に行う鼻呼吸)
・ブラーマリー(蜂の羽音の呼吸)
・オームマントラ(真言を使った瞑想手法)


【サンプル】
研究対象となった44名のアスリートは、全員が2年以上の競技経験を持つ大学生でした。参加者のうち68%が男性、90%が大学院生で、さまざまなスポーツ(バレーボール、水泳、バスケットボール、クリケット、サッカー、バドミントン、スケート、カバディ、テニス)をしていました。

また、対象者の40.9%が1日3〜5時間のインターネット利用習慣を持ち、18.18%が喫煙や飲酒の習慣があることも分かりました。


【結果】
ヨガの実践後、参加者のメンタルヘルスに以下のようなポジティブな変化が見られました。

ストレスの低減(平均スコアが31.34から25.02へ改善)
不安の軽減(26.38から19.16へ)
睡眠の質の向上(16.84から11.50へ)
マインドフルネスの向上(35.82から48.48へ)
心理的柔軟性の向上(36.43から29.95へ)
統計的に有意な改善が見られ、特にストレスと不安の軽減が、心理的柔軟性の向上に大きく貢献していることが示唆されました。


【考察】
本研究では、ヨガがアスリートのメンタルヘルスに与える影響について検証しました。その結果、ヨガの実践がストレスや不安の軽減に効果的であり、さらに睡眠の質を向上させる可能性が示されました。

これまでの研究とも一致しており、ヨガを取り入れることでアスリートの心理的適応力が向上し、試合やトレーニングにおけるパフォーマンスの向上につながる可能性があることが示唆されました。


【結論】
6週間のヨガ実践により、アスリートのストレスや不安が軽減され、心理的柔軟性が向上しました。特に、ストレスの低減と不安の軽減は、心理的な強さを高めるための重要な要因であることが分かりました。

アスリートにとって、ヨガはメンタルの安定を支える有効な手段となる可能性があります。

引用文献は下記よりご覧下さい.

もし、掲載内容と論文に誤りがございましたらご連絡いただけると幸いです。

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