Column
現代社会とストレスマネジメント

執筆:2016年12月(執筆者:平岡充乃介)

現代社会とストレス

 首都圏の電車・バスに乗れば、パーソナルスペースも関係なしに、疲れた顔の人たちがひしめき合います。それに加え、会社員も学生も、電車を待っている時も乗っている時も、スマートフォンを片手に眼と神経を使っている今の世の中です。身の周りの生活必需品は当の昔に満たされ、今ではどれだけ便利な物かが追及されています。

 「うつ」や「ストレス」などの言葉は日常的に飛び交うようになり、テレビや雑誌で紹介されたダイエット商品は飛ぶように売れます。歳をとればとるほど、健康は大事だったと実感するようになると聞きませんか。

 今では若者でも身体と精神の健やかさに不調がみられ、生活習慣病に注意する人も増えました。調布市が行った中高校生への調査(*1)では「いつもストレスを感じる(12.6%)」、「時々ストレスを感じる(50.2%)」と、合計62.8%もの学生がストレスを感じる日常を過ごしています。もはや年齢など関係なしに、社会変化のスピードが速い現代において、心身のケアが大切になっているといえます。

「受験勉強」「就職活動」「満員電車」「残業」etc. 大人になるにつれてストレスという言葉が連想しやすいイベントや状況ばかり増えてきて、体の休息と心のやすらぎを求めるようになった方は少なくないのではないでしょうか。

(*1) 調布市民の健康づくりに関する意識調査報告書「調布市民健康づくりプラン編」(2012年)より

 

働くこととメンタルヘルスケアの重要性

 この記事をご覧になっている多くの方が日ごろ働かれているか、もしくは働かれた経験があることと思います。あなたの職場の環境はどうでしょうか、またはどうだったでしょうか。

 

 厚生労働省による「労働安全衛生調査」(2015年)によれば、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所は59.7%となり、2010年の43.6%よりも16.1ポイント増加しています。さらに遡って、2007年には33.6%の事業所しか取り組んでいませんでした。また、従業員が100人を超える事業所では、90%以上の事業所が対策に取り組んでいることから、「メンタルヘルス対策が行われていることが当たり前」と言えるようになりつつあります。

 

 このような背景には、過去に「メンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上の休業又は退職した労働者のいる事業所の割合」が9.0%(2011年調査)だったこと等が考えられます(2015年調査では0.6%になりました)。

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所割合の推移|出所:厚生労働省「労働安全衛生調査」2015年

『メンタルヘルス経営学』(金子書房)の著者である山崎氏と日向寺氏は、人が組織において十分なパフォーマンスを発揮するためには、大きく3つの資質的条件が必要になると述べられています。

・SYMPATHY=企業意志への共感性と理解

・SKILLS=技術、技能、知識、対人関係等社会的能力

​・HEALTH=心身と生活の健全性

 両氏は、一般的に企業人の能力として組織においては最も注目される「仕事の遂行に直接関わる能力、すなわち技術・技能、知識、対人関係、コミュニケーションなどの社会的スキル」が発揮されるには、まず「心身と生活の健全性」が必要であるとしているのです。一人一人の心身の健全性を高めることは、個人のもつ能力を存分に発揮することにつながり、組織全体、ましてや企業のパフォーマンス向上につながるのです。

 

 しかしながら、現在注目されているのはメンタルヘルスケアであり、同時にフィジカルヘルスケアを含むものは多くないと思われます。皆さんの経験から容易にご想像できるように、身体のケアも心のケアに直結しますよね。直接的な心のケアを充足させるばかりでなく、それと同等に体のケアの大切さも考えなければなりません。「心身と生活の健全性」を向上させるためには、心と身体における二側面のケアが必要なのではないでしょうか。

 

 そこで私は、「制感法/諸感覚のコントロール」や「瞑想法/心のコントロール」だけでなく「座位/ヨーガのポーズ」や「呼吸法」も含まれるヨーガを、同時に二側面のケアが可能な技法として推奨したいのです。

 

参考

 

1. 調布市 (2012), 調布市民の健康づくりに関する意識調査報告書「調布市民健康づくりプラン編」PDF,調布市HP(http://www.city.chofu.tokyo.jp), 2016年12月22日
2. 厚生労働省, 労働者健康状況調査(2007)PDF, 労働災害防止対策等重点調査(2011)PDF, 労働安全衛生調査(2015)PDF, 厚生労働省HP(http://www.mhlw.go.jp/), 2016年12月22日
3. 山崎友丈・日向寺治彦 (2012), メンタルヘルス経営学, 金子書房

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