26:雅楽と間

26:雅楽と間


こんばんは。先週末まで「肌寒いですねぇ」なんて言っておりましたが、この週末で一気に夏が間近にやって来たような横浜です。皆さま、1日に何回「暑いなぁ」と言っていますか?


先日も論文を色々と見ていたところ、“おっ”と思ったものを発見いたしまして、「日本伝統音楽を聴くことの意義を神経生理学的に探る」というものでした。


昨年は能を観に行ったり、琴の演奏会に招いていただいたりと、雅楽に触れる機会が多く、今年は歌舞伎もしっかり観に行きたいなぁと思っておりましたが、今年は観に行けることやら…ですね、、、。


様々な研究が発展していく中、もちろん音楽と脳のかかわりについて多くのことが研究され、そして発表されています。例えば、しっかりと音楽教育を受けてきた音楽家の脳は聴覚機能が発達し、それに伴い言語聴覚機能も向上することが多くの研究で明らかになっています。


ちなみに、「喋ること」と「歌うこと」では、使用する脳の部位が異なる為、なかなか言葉が出てこない時は、音楽に載せて歌うとスルっと出てくるようなことが起こります(愛を伝えるために歌う行為は、意外と理にかなっているのかもしれません、、、)。


音楽と脳の研究のほとんどが西洋音楽に関することばかりで、邦楽、とりわけ日本の伝統音楽が人の脳にどのような影響をもたらすのかは、多くが未知のようです。


今回の研究では、邦楽家、西洋音楽家、非音楽家の各10名を対象に、曲を聴いてもらい、脳の反応(聴覚磁場応答)を調べたようです。音楽家と非音楽家の間に違いが見られたのはもちろんのこと、邦楽家と西洋音楽家との間にも違いが見られたという結果に。


「邦楽(雅楽)は、西洋音楽(クラシックはポップス)と比べ拍が不規則なため、一般の音楽教育ではだけでは発達しないような脳機能が発達する可能性がある」と示唆しています。


また、脳のリラックスにも、この不規則性というものがとても良いようで、波の音や川のせせらぎを聞くと、なんだかリラックスできる経験は、皆さまもされたことがあるのではないかと思います。


(能の中盤には、シャキッと着物をお召しになっているご婦人方もこっくりこっくりと舩を漕いでいらっしゃるのをよく見かけるので、能の独特な間や、ゆっくりとしたテンポが気持ちいいんだろうなぁと思いつつ、「なんと高価なお昼寝なんだろうなぁ」とも思いつつ、、、)




技術や経済の発展とともに、古典的なものは衰退していくのが必至の世の中となっておりますが、あらためて見直してみると、古典にしかないような良さが見つかるようです。


「クラシックが様々なこと(脳/胎教/教育など)にいい」と言われている今日ですが、これからは「雅楽がいいぞ」とも言われるかもしれませんね。


Sahanaメルマガvol.119より(2020年7月)

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