171:3という数字
この度のメルマガで、なんと333回目の配信です。よくもまぁ毎週書いているよなあ、なんてことを自分でも思いつつ、3という数字が並んでいて、色々とインドで勉強していた時のことを思い出しております。
インドにおいて「3」という数字は縁起が良いとされているのですが、インドに居た時には“縁起が良いなあ”という実感よりも、「“3つの○○”と呼ばれるものが多いな…」ばかり思っていた記憶があります。
それもそのはず、インド哲学は主に6つの学派の集まりなのですが、僕が勉強していたヨーガ学派(ヨガですね)の対になっているものはサーンキヤ学派でして、別名「数え上げる学派(数論学派)」と呼ばれています。なので、ヨガの教えの中には「3つの~」とか「5つの~」など、“何がいくつあるのか”という構成を大事にしているのです。
例えば、ヨガでは僕たちの存在というものを「3つの体(シャリーラ・トラヤ)」と「3つの意識(アヴァスター・トラヤ)」、さらに「5つの鞘(パンチャ・コーシャ)」を用いて分析していきます。この分析方法が面白いんですけども、メルマガでは到底書ききれないので、いつかどこかで僕の講座でもご受講いただければと思います。
学派がどうたらこうたら~みたいな小難しい話を置いておきまして、インドには三大神と呼ばれる神様がいることは、皆さんご存知ではないでしょうか。これも、3という数字が象徴されます。三位一体(トリムルティ)の概念により、ブラフマー(創造者)、ヴィシュヌ(保持者)、シヴァ(破壊[&創造]者)の三神が重要な役割を果たします。
僕的には、この三大神の精神が、インド生活においてかなり実感があったんです。と言うのも、日本ではなかなか経験できない“破壊”というプロセスを多く経験できたからなんです。今日までの僕の短い人生では、日本生活の中で「ルールが無くなる」ということを一度も経験してきませんでした。むしろ日本ってルールが常に増えていませんか…?税金とか……
破壊という言葉自体はやや過激ですが、壊す/捨てるという行為をしないと新しいものが生まれない/保持できないということは、ほとんどの状況で当てはまるのではないかと思います。年末に向けての大掃除で物が捨てられなくてドキッとしている方はいませんか。
集団で考えると、人が多くなればなるほど規則や規制は大事だとは思いますが、それらを増やすことばかりに目がいきがちなのかもしれません。個人においては、今まで当たり前と思っていたことや、日常的な習慣を捨てる/切り替えることはなかなか難しいですよね。
だからこそ、大掃除という一年の締めくくりがあるこの時季に、モノだけでなくコトに関しても今一度整理整頓してみると面白い発見があるかもしれませんね。あれ、もう何の話をしているんでしたっけ、、、、。
Sahanaメルマガ Vol.333(2023年11月)より