Mail Magazine
152:真面目にテキトーに座ること
雨の日が多い梅雨の時季、ご自宅にて余暇を過ごす方も多いことかと思います。僕はと言いますと、長く続いた社会状況の影響か、仕事もプライベートもすっかりインドアになりまして(僕が「インドア」と書くと「インド」という3文字がとても強調されて見えるのは気のせいでしょうか…)、デスクワークや読書が捗っております。
もちろん企業ヨガなどの出張は少なからずあるのですが、少人数の企業様だったら、もう皆さんまとめてスタジオにお呼びしてしまうという出不精を発揮しています。実はうちのスタジオ、8名までグループレッスンできるほどの広さがあるんですよ(にも関わらず、皆さんの為にパーソナルクラス専門のスタジオとして…って嫌な言い方ですよね)。
長時間のデスクでのPC仕事が辛いのはもちろんのこと、椅子に座ってじっと本を読んでいる時や、飛行機や新幹線などで長距離の移動をするときには、腰や肩、首回りが疲れることはありませんか。そして、疲れた時にはその原因が姿勢の悪さだと思って、「ちゃんと姿勢を正さなくちゃ」なんて思ってしまいませんか。
実は「正しい姿勢で座ると長時間でも疲れない」というのは半分正解で、半分不正解なんです。と、瞑想の指導もさせてもらっている僕が言うのはおかしい話なのですが…(まあ瞑想については別枠になっちゃいますよね…)。
“悪い姿勢で座り続けると疲れやすい”というのは当たり前なのですが、しゃんと姿勢を正して座っていたとしても疲れます。そうなんですよ、根本的な原因は“座り続けること”にありまして、作業や読書の途中でも、椅子から立ち上がったり、少し歩いてみることが大切という話なんです。同じ姿勢では血流が滞りやすい他に、集中する為に自律神経がとても頑張るので疲れてしまうわけです。集中した後って、ドッと疲れませんか?
座っている時でも、合間に立ち上がるべき目安の間隔は約30分毎が良いみたいです。なんだか意外と短時間でも座り続けるより、動いたほうが良いみたいですね。つまり、「あぁ座り続けられない」とソワソワしてしまう人は、その感覚が大正解ということです。体の疲労から考えても、長い会議に生産性がみられないのも頷けますね…。
なので、デスクワークや読書等、椅子に座って作業している時は、30分間隔で体を動かす目的(トイレに行ったり、水分補給をしたり)を入れると、結果として集中力を長い時間保て、且つ体の疲労物質は溜まりづらいのでお勧めです。
会議中は席替えをこまめに行うと良さそうですし、フリーアドレスの職場の方は、デスクを移動し続けるのも良さそうですね。読書中も座る椅子を変えたり、部屋を移動したり。
また、職場や学校などの都合で、自分のタイミングで立ち上がれない時は、“水分を摂ること”だけでも、そこそこの効果が見込めます。脱水状態は自律神経に良くないですし、胃に水分が入ることによって副交感神経が働くためです。
日頃から「正しい姿勢で座らなくては…!」と長時間も意識することは疲れますし、正しい姿勢でも同じ体勢が続くことで疲労します。
真面目な方ほど、「じっと座っていなくては…」と思いやすいですが、“あちこちにゴソゴソと動きながら行う作業も実は効率がいい”ということを、頭の片隅に入れていただくと、楽な瞬間が増えるかもしれませんね。
Sahanaメルマガ vol.309(2023年6月)より