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121:昼寝は科学
「夏ってこんなに暑かったっけ…?」というセリフを毎年言っていると思うんですけど、それでも今年の夏、特に最近は暑くないですか、、、、。
外出時にはなかなかの覚悟が必要ですよね。この気温の中、暑い思いをして出かけてまで暑い思い(サウナやホットヨガなど)をされに行く方々を尊敬します…。
“ヨガと言えば朝にするもの”なんてイメージをお持ちの方は、少なくないかと思います。
実際に現在のインドでも朝ヨガは当たり前ですし、修行的意味合いを持ち山中でヨガをしていた大昔の時代から、やはりヨガは朝、特に日の出の時間帯に行われてきました。
なぜ、朝なのか?という理由は(太陽の動きだったりヨガ的エネルギーの循環だったりと)さまざまあるのですが、その内の一つが「昼間は暑いから」なんですよ。このちょっと拍子抜けする感じが僕は好きです。
そしてこれは暑さ対策として理にかなっているだけでなく、もしかしたら睡眠サイクル的にも昼間はゆっくりする/寝るのがいいのではないかという見方もあるんです。
僕たちは朝に目が覚めるとそれから徐々に脳内の覚醒物資が増えていくのですが、起きてから7~8時間ほどするとその覚醒が下がるんです。
例えば朝6時に目が覚めた人の脳は、昼の2時前後にはすこし覚醒しづらい状態になっています。この時間って、眠たいなあ…って思う時間帯ですよね。そしてまた夕方から脳内の覚醒は再び強くなっていきます
以上の「昼頃に脳内の覚醒状態が低下すること」に加えて、「哺乳類の中で大型類人猿のみが単相性睡眠(1回にまとまって寝ること)」という要素から、研究者の中には「ヒトはもともと昼寝が生活パターンとして当たり前だったのではないか」という意見もあるようなんです。
昼過ぎに眠気を感じた際に「自分のやる気が足りていないのではないか…」と思ってしまうと、ついつい「頑張らなくちゃ」と肩に余計な力が入りそうですが、「脳の機能的にしかたないな」と思うと色々楽になりませんか。
つまり何が申したいかと言いますと、昼寝は“怠け”ではなく、科学的な“体のメンテナンス”なんです。
これから夏休みの方もいらっしゃるかと思います。
休日、または仕事や家事中だったとしても、昼にゆっくりできるタイミングがもしございましたら、堂々と休憩なさってくださいませ。科学的休息ですよ、科学的。
Sahanaメルマガ vol.265(2022年8月)より