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Mail Magazine

086:ニワトリは凄い

また夏のような暑さが戻ってきた週末でしたね。皆さま、日光浴はされましたか。そんな気持ちの良い青空が広がる週末に、ようやく1回目のワクチン接種を完了しまして、今のところ何事もなく無事に過ごしております。この度のワクチンについては、まだあまり論文を読めていないので僕が書けることは何もないですし、色んな意見が尊重されるべきだと思いますが、あらためてDNAやらRNAやらmRNAについて勉強していると、生物学って面白いな、という話の今回のメルマガです。



遺伝や生物多様性がブロックに例えられることがありまして、僕も小さい頃に、よくレゴブロックで遊んでいたなあ、と思い出します。皆さんの子ども時代は、どうでしたか(もちろん大人になってもブロックで遊ばれていいと思うのですが)。ブロックの家を作って遊んで、遊び終わるとそれを分解して箱にしまって、また次の日に箱から出して…という風にお行儀よく遊ばれていましたでしょうか。子どもとしては大正解な気がするこの遊び方ですが、せっかく作ったものを壊して、また一から家を作るので、一日の遊び時間ではあまり複雑なものは作られません。



もし、片づけずにブロックの家をそのままにしていたら、次の日には二階ができたり、庭ができたり、増築だけでなく少し壊してから改築もできたりと、ブロックで作れる家の幅が広がります。このように、以前までのものを残して、そこから追加で組み立てたり、作り替えたりすることで、より複雑なものを作ることができます。なので、ブロックの数は多い方が良いですし、ブロックの種類もたくさんあった方がいいんですよね。ということが、生物の多様性であったり、とりわけ種の多様性、特に遺伝子についての説明で用いられることがあります(色んな人がいるのは当たり前どころか、色んな“普通じゃないこと”が大事ですよ、という話はまたいつかの機会にでも)。



このブロックの話が遺伝というわけでして、子が親の特徴を引き継ぐからこそ、積み重ねることができ多様な生物が生まれます。僕たちヒトも色んな進化を経て現在の形態に至る訳ですが、ずっと昔のヒトの祖先は海に住んでいたと考えられています。当然、水中から陸上に生活の場を変える為には、相当の体の機能を変化させながら、進化してきたわけです。進化の過程を表した図を見たことある方は多いかと思いますが(家系図みたいに枝分かれしているやつですね)、多くの図は進化の最終系にヒトがいます。なので、僕もヒトが進化の最後に現れた種で、最も優れているんじゃないかと勝手に思っていたのですが、陸上の脊椎動物の中ではヒトは進化の途中で止まっているんですよね…。



脊椎動物は体のほとんどがタンパク質できていまして、古くなったタンパク質は分解されて体の外に捨てられます。この時にどうしても発生してしまう有害物質がアンモニアなんですよね。とびきり昔の祖先種は、水中で生活していたため、アンモニアを捨てる為にいくらでも水が使えたので特に困ることはなかったんです。そこでヒトやイヌのような哺乳類は、このアンモニアを毒素の低い尿素に変えられるようになったのですが、それでも結構な量の水を必要とします。



驚くことに、爬虫類や鳥類にいたる系統では、さらに尿素を尿酸に作り変える進化が発生しまして、この尿酸は体外に捨てる時にほとんど水を使わなくていいんです。つまり、水が貴重となる陸上の生活においては、哺乳類よりも爬虫類や鳥類の方が適応している、優れているということになるのです。勝手にヒトが優れているとか、偉いとか思っていた自分はただ勘違いしていただけだな…と気づかされたわけなのですが、、、今回もまぁなかなか纏まりのないメルマガになってしまいましたね、、、、。長々とメルマガを書くという副反応かもしれません…。



Sahanaメルマガ vol.222(2021年10月)より

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