Mail Magazine
077:子ども時代と夏休み
「8月」という字面を見ると、スイカやら海やら花火などを自然と連想してしまうほど、夏だなあと感じてしまいます。皆さんが小学生の頃には、宿題はすぐに終わらせる派だったでしょうか、それとも最終週まで手を付けずに自分を追い込む派だったでしょうか。ちなみに僕は「提出しなくても怒られない宿題がいくつかある」ということに気が付いてしまった派でした…(ちゃんと提出している人の方が偉いです)。
当時、学校が好きではなかった小学生の僕にとっては、とりわけ夏休みが好きだった記憶があります。友達や先生のことは好きだったけれども、なんだか小学校というシステムに馴染めなかった小学生時代でして、登校途中に家に引き返していたり、授業の途中で勝手に帰ったり、そもそも不登校だった期間もあったのです。いつの時代もそうですが、「小学校には行くのが当たり前」のような、「~しなくてはないけない」基準って難しい時がありますよね。
(平成28年には文部科学省が「不登校を問題行為として扱うべからず」と明言しているそうなのですが、現状はまだまだ…といった状況みたいです)
自分に子どもがいないのでまだ経験できていないのですが、お子さんがいらっしゃる方は、自分のことよりも、自分の子どものことの方が何倍も気になってしまうのではないかと思います(と、親やその他多くの大人たちを心配にさせてきた僕はよく考えます…)。
特に、子ども時代によく比べられるような要素、例えば、精神発達の度合いだったり、生きやすさというものは、その時代の社会における文化のあり方で変わってくるので余計難しい問題かなと思います。昔は「思春期(青年期)」と呼ばれる時期はなく、生殖能力が獲得されれば、すでに成人として扱われていたわけですが、今では身体機能のみでなく、精神的にも自立するまでの期間は親の保護下にあるべきだということで、現代において思春期は重要な発達段階とされているわけです。
昔は12~16歳の男子には元服という通過儀礼(女の子は一般的に10代で結婚して元服とされていましたね)があったと考えると、「子ども/大人」という境界線に対する自他の認識は大きく異なっていたんだろうなあと思います。そして、その反対に現代では、体は成長しきっているけども精神的にはなかなか子どもから抜け出しにくい環境ではないかと言われることも(たしかに、コナン君みたいなしっかりとした子どもが居てビックリすることもあれば、逆コナン君みたいな大人がいてビックリすることもありますよね、、、、)。
と、こんなことを書いていると社会派のようなメルマガになってしまうのですが、以前から提唱されている「子ども時代にヨガのような運動学習が良いのではないか」ということが、たしかに良いんだろうなあと、毎年この時期になると考えている気がします。「ヨガは他人と比べないよ」なんてことを聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、別にヨガが「他人と比べるな」と伝えているわけではなく、単にヨガが「いかに自分自身と向き合うか」をテーマにした教材なのです。
「社会におけるあり方で変わってくる──」なんてことを先述しましたが、YouTuberをはじめとする新たな職業が多く誕生している現代において、勉学に一生懸命になったり、友達とたくさん遊ぶだけでなく、子どもの頃から自分を見つめる時間だったり、その一人ひとりの個性を大人が尊重できる環境づくりが、より大事になっているんじゃないかなと思います。今ではキッズヨガを開催されているヨガスタジオも増えておりますし(引き続きこの新型コロナウイルスで大変な状況なのが残念ですが…)、この夏休みを機にヨガに触れるお子さんが増えるといいなあと願っております。もちろん、お父さんお母さんにもとてもお勧めですよ、ヨガ。
Sahanaメルマガ vol.213(2021年7月)より