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Mail Magazine

071:雨粒と瞑想

ここ関東地方は例年より遅い梅雨入りをしたようで、天気予報を見ると、これから暫くは曇り予報の横浜なんですよね。曇り空が続くと、スタジオの植物も一気に元気が無くなってしまうので心配なのですが、光量が低く、光が拡散している曇りの日には、普段の景色がいつもと違うような見え方がするので僕は好きです。そしてラーメンが好きな方には朗報なのですが、ラーメンは梅雨により美味しくなるらしいですよ。と、案外良いところが見つかる梅雨の季節になりましたね。



子どもの時には、楽しみにしていた行事が延期や中止になってしまうので、ついつい雨を憎んだこともあるのではないでしょうか。「私は今でも雨女/雨男で…」と思われている方も少なくないかもしれませんね。子どもの時には~なんて言いましたが、「大人になって雨が好きになりました」という方にも、なかなかお会いしたことはないのですが…。



そんな雨の日にお勧めしたいのは、「ただボーっと雨が降っているのを眺めること」です。というのも、そうすることがちょっとした瞑想になりまして、この“ボーっと”というのが大事になってきます。現代では常に「何ができるか」という積極的で能動的な力が重要視される場面が多く、“何かをしなくちゃいけない”という気持ちに追われることはありませんか。子どもの頃からそのような環境にいると、「何かをやめる」という消極的で受動的な力に焦点が当たることが少ないのではないかと思います。



“頭を常にフル回転させていると、長い目で見るととても仕事の効率が悪い上に、人生を犠牲にしすぎるのでは?”と気が付いたアメリカ人たちが、仕事の合間に瞑想やフィットネスを挟んだり、休暇をしっかり楽しむようになったという話を、以前のメルマガでもお伝えしましたね。何か作業している時や、考え事をしている時でも、「もうやめた」とそこでスパッと終わらせられる力が大事なのですが、いきなり気持ちを切り替えろなんて言われても難しいですよね…。



そこで、簡単に頭の中の「一旦休憩スイッチ」を押すために、降ってくる雨粒を眺めたり、雨音を聞いたりすることがとてもお勧めなんです。このように五感を使って意識を少し切り替えることは、ヨガの瞑想法の練習の一つでもあります。「ボーっとしてる」というとサボっている感じがしてむずがゆい方は、「ヨガの瞑想の練習」と思って行ってください(言葉の力を信じています)。実際に僕も、各地で講座やWSを開催させてもらっていた時には、雨の日には「雨音を聞く時間」を瞑想として設けていました。



晴れて天気のいい日に外の景色を眺めるのも素敵ですが、雨に日には雨の日の良さがたくさんありそうですね。今年も楽しい梅雨をお過ごしくださいませ。


Sahanaメルマガ vol.206(2021年6月)より

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