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Mail Magazine

062:インドと座学①

新年度の忙しさも、少しは落ち着いてきた頃でしょうか。春と言えば入学や進学、入社などの人生における節目の季節ですね。今ではアメリカやイギリス、中国など海外に進学される方も増えましたが、インドに進学される方はまだまだ少ないので、今のところ「インドの大学にいました」なんて言うだけでも、「えっ、インドですか?」と興味を持っていただけます(興味を持っていただけるだけでも有難い仕事なので、こういう時にはインドに感謝します、こういう時には…)。



8月入学だったので、春の季節に当時のことを思い出すことはないのですが(というよりも、この綺麗な日本に居ると、当時のことをなかなか思い出さないのですが…)、最近はインド時代のことを聞かれる機会がよくございますので、メルマガでも久しぶりに思い出話をと、思います。



入学する前から既にインドの洗礼を受けていた話は過去メルマガを読んでいただければと思いまして、入学してから、授業に関して一番驚いたことは、座学です。体を動かすことや、呼吸や瞑想をするイメージの強いヨガなので、「大学では9割くらい座学の講義を受けていました」とお話しすると、驚かれる方が多いのですが、もちろん僕はそのことを知っている上で入学したので、座学の講義を受けること自体は驚きませんでした。



何に驚いたかと言いますと、その講義スタイルが「ござの上に座って授業を受ける」という、文字通りの座学なんですよね。それも、1日のスケジュールは、朝5時から1限が始まり、最後の10限が終わるのが夕方5時か6時です。その内、体を動かす実習クラスは1~2時間だけでして、座って学ぶクラスは7~8時間程度です。ござの上に毎日8時間も座っていたのかと思うと、今あらためて自分でも驚いています…。



この事に併せて驚いたことがありまして、なんと学籍番号が「座高」で決まったんですよね。そうです、授業が全て床に座って受けることと、数多く開催される式典や祭式(インドっぽいですよね)に参加しないといけないので、座高が低い順に学籍番号が付与されるのです。日本で全く使わなかった座高という数値がインドで重大な役割を果たすとは思いもしませんでした、、、、。



ちなみに、僕も皆さんも昔から測定してきたこの座高ですが、2015年から廃止されたようですね。その理由が「測定しても意味がない」だそうで、かなりの人がずっと前から気づいていたことなのでは…と思っておりましたが、そもそも座高の測定が始まった理由が、「座高が高ければ内臓が発達している=健康である」と1930年代には考えられていたからだそうです。なかなか斬新な考えの基、座高というものは測られてきたんですね…。



ちなみに、僕がいた大学大学院が特殊な場所だっただけでして、インドの普通の大学は机に椅子という、日本や諸外国と何ら変わらない教育環境で講義が行われています(そして、講義内容だけで言えばエリート校がとても多いです)。と、本当はインドの大学の良い話をたくさんして、「是非とも、皆さん、もしくはお子様にインド留学を…!」と本当は思っているのですが、少し変わった大学へ行ったしまったばかりに、ネタのような話しかできないのが残念なところです、、、、。


Sahanaメルマガ vol.194(2021年4月)より

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