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060:蜂と不老

早くも桜が葉桜となり、初夏かと思うほど暖かい4月の始まりとなりました。新年度を迎え、職場や役職が変わったり、学校が変わったりと、環境の変化がある方も少なくないのではないでしょうか。ここまで暖かくなると、早朝~夜まで、活動時間が長くなりますよね。他の生き物たちも続々と冬眠から目覚め、活発に活動しているなぁと、先日ちょっとだけ自然に触れる際に思いました。



この春の季節、アーユルヴェーダ的には、人工甘味料は避けてハチミツを摂ることが推奨されるのですが(もちろん正確な食材の良し悪しは体質によりけり…なのですが)、ハチも春から秋にかけて活動時期になるんですよね。



そんなハチなのですが、ハチミツ以外に「ローヤルゼリー」をつくることをご存知でしょうか。僕は「あーはいはい、ローヤルゼリーね」と、言葉としては聞いたことはあるけども、それが何なのかよく分かっていない程度でした。調べると、ハチ界ではとんでもない食べ物なんですよね、このローヤルゼリー。



ハチはざっくりと「働きバチ」と「女王バチ」に分かれることは皆さんよくご存知かと思いますが、寿命が全く違うことはご存知でしょうか。どちらのハチも同じ遺伝子を持つなのですが、働きバチは数週間で老いて死んでいくのに対し、女王バチは何年も生きて卵を産み続けます。ハチの寿命の尺度で比べると、既に両者の寿命は凄い差なのですが、巣が安定していると、女王バチは何十年も生きるらしいのです。それも、老いで死ぬのではなく、働きバチたちに暗殺されるという最期を迎えるのです、、、。



同じ遺伝子を持つハチなのに、ここまで大きな差が生まれるのは、唯一女王バチだけが「ローヤルゼリー」を食べ続けるからなのです(だから王族の液体食という名前なんですね)。女王バチも働きバチも、もとは同じ幼虫ですが、保母群に選ばれた一匹の幼虫がローヤルゼリーを与えられることにより、選ばれたその幼虫が、ハチとして成虫した後の老化のスイッチを切られるのです。つまりローヤルゼリーはハチ界の不老不死の食べ物なのです。



こんな話を聞くと、なんだか食べてみたくなりませんか。もちろん人が食べたところで老化のスイッチは切られることはないのですが、ローヤルゼリーの成分は水、たんぱく質、糖質、脂質その他で構成され、ビタミン類を多く含み、またアミノ酸ミネラルなども含まれていますので、とても栄養価の高い食べ物です。ハチミツとはまた少し違った味がしますので、ハチミツが少し苦手だな…という方も、試されてみるといいかもしれませんね。


Sahanaメルマガ vol.191(2021年4月)より

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