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Essays
2016年07月

2016年07月


 皆さま梅雨の季節はどのようにお過ごしでしたか。眩しい陽射しが色彩豊かな紫陽花を枯れさせてゆくと同時に、気温をぐっと上げて緑鮮やかな季節を連れてくる頃ではないでしょうか。


 僕の住む南インドのバンガロールという街では既に夏が終わり、これから雨季に入ろうとしています。ここインドでは頻繁に水道が止まり、水の供給がない日も少なくありません。雨は本当に大切な資源の一つであり、街も体も冷やしてくれる大きなシャワーのような存在なのです。特に暑い地域では、雨が降ると喜んでそれを浴びに行くインド人をたくさん見かけることができます。


 水の供給が安定しないほどのインフラなので、もちろん水による災害もあります。大雨が降れば街が冠水することは数多く、田舎では川の氾濫によって多くの方の命が失われています。



 だからと言って悲しむのがインド人ではありません。川辺の町出身のシュレヤシュは「川が氾濫して自分の家が水浸しになったら、みんな喜ぶんだ。そして手を合わせて祈るんだ。ありがとうって、雨が川の神様を家まで運んでくれたことに感謝するんだ」と言います。



 そんな考え方があるのかとハッとさせられました。感謝の心も考え方ひとつなのだと感心すると同時に、日本の治水ってすごいんだよと、そっと伝えておきました。



Busport2016年8月号より

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